公務員と民間どっちに就職するべき?パターン別におすすめの就職先を解説

公務員と民間はどっちを選ぶべきか公務員試験

こんにちは!

元公務員ライターの ikemi(@ikemi_writer) です!

本記事に興味をもっていただいたあなたは、こんな疑問を持っているのではないでしょうか?


もうすぐ就活だけど、進路が全然決まってない・・・。公務員を目指すなら早く決めて勉強しないといけないよね、どうしよう。

安定している公務員になりたい!でも、勉強するの苦手だし、民間にしとこうかな・・・。




職業の選択は人生のターニングポイント。

ここでの失敗は絶対に避けたいですよね。


私自身も大学卒業後の進路にはすごく悩みました。

とにかく、やりたいことがなかったんです。

そして、大学3年生の3月、就活にも乗り遅れていたので、「とりあえず」選んだのが公務員の仕事でした。


そのときの選択が間違っていたのか、正解だったのか。

公務員として約10年間働いた私だから、分かることがあります。



本記事では、「公務員」と「民間企業」どちらを選択するべきかを解説します。

就職に対するモチベーションごとにおすすめの就職先を紹介しているので、きっと役立てられるはずですよ。


【結論】やりたいことないなら民間に行くべき

結論です。


明確なビジョンがないのであれば、公務員ではなく、民間企業に就職することを強くお勧めします。





私も過去に戻ることができたら、必ずそうします

公務員の仕事を安易に選んでしまったことを後悔しているからです。




それでは、この結論に至った理由を解説していきますね。


どうしても公務員になりたい人以外は民間を目指すべき理由

民間企業でキャリアを積むサラリーマン

やりたいことがなく、漠然と就職先を探している人は、民間企業に就職するべきです。

公務員を目指すには、さまざまなリスクを背負わなければなりません。

明確な目標や夢もなく、公務員を目指すのは、あまりに負担が大きすぎるのです。


ここからは、どうしても公務員になりたい人以外は民間を目指すべき理由を解説します。

理由1:公務員試験はリスクが大きすぎる

公務員試験に要する時間と労力はものすごく大きいです。

本気で公務になりたい人以外が、これだけの負担を背負うのは控えたほうが賢明といえます。


公務員試験は”なんとなく”で、取り組むことではありません。

貴重な時間がもったいないです。


試験勉強にかなりの時間を要する

公務員試験の出題範囲はものすごく広いです。

何年も前から予備校に通う人もたくさんいますよね。




つまり、公務員試験に合格するにはかなりの勉強時間を要します





当たり前のことかもしれませんが、考えてみてください。




本気でなりたいわけじゃない公務員の試験を受けるために、頑張って勉強して、これで不合格になったときの悔しさったらないですよ。



勉強時間を企業研究・自己研鑽に充てていれば、一流企業に就職できたかもしれない。

もっと、学生生活を楽しめたかもしれない。

きっとそういう後悔が襲ってくるでしょう。






それなら、民間企業で自由に就活したほうが幸せじゃないですか。

公務員試験はたった1回ですが、民間企業の採用試験は山ほどあります。


どれかに引っかかれば、就職ができるわけです。

自分のベストを目指すなり、早めに終わらせるなり、融通も効かせられるでしょう。


今のご時世、就職氷河期といわれた一昔前に比べたら就職活動もイージーになってきています。





黙々と公務員試験の勉強し続けるよりも、企業訪問したり、面接を受けたり、新しい出会いがあったり、就活をするほうが人生の経験値も確実に上がるでしょう。





たとえ、合格しても、なんとなくで就職した公務員。

実際、目標のない公務員がモチベーションを維持するのは難しく、日々、単なる労働に時間を奪われる人がほとんどです。




公務員試験と民間企業の併願は難易度高め

公務員試験の準備は大変なこともあって、民間企業との併願は難易度が高いといえます。

実際、民間企業との併願者はほとんどいません

併願していたとしても、記念受験に過ぎない人ばかりでしょう。






というのも、大体の人は、勉強で忙しいなか、国家公務員や裁判所事務官、地方上級公務員、大学事務員など、たくさんの試験を受けるので、ほんとに余裕がありません

そんななか、民間企業と併願で中途半端に公務員を目指しても、試験に合格するのは至難の業です。





ただ、数年に一回、首席で合格した人が民間での就職が決まったからといって辞退するパターンがあります・・・。

そういうスーパーマンみたいな優秀な人物もいるのは確か。

ですが、普通は「二兎を追う者は一兎をも得ず」です。


就職浪人を覚悟できるのか

あなたが、公務員試験を受けたとしましょう。




公務員試験の合格発表は、大体8月頃から始まりますが、そのころって、民間の就活はほとんど終わってますよね。




じゃあ、試験に落ちてたらどうしましょう。






そこから就活をしますか?


時期を逃した就活は厳しいですよ。

一番きついのは、選択肢が限られること。

興味もない企業に就職せざるを得ない可能性だって出てきます。





じゃあ、就職浪人しますか?

周りが社会に出るのに自分は置いてけぼり。

来年目指すのは、公務員?民間企業?

たくさん勉強してきたのに、諦めがつきますか?



後に引けなくなって、公務員浪人する人をたくさん知っています。

私が勤める県庁にも、臨時職員として働きながら、公務員を目指している人がたくさんいました。





この問題については、ほんとよくあることで、私もまさに就職浪人になりかけていましたね・・・。

私は、勉強を始めたのが遅かったので、国家公務員や裁判所事務官といった他の試験を受ける余裕はなく、地方上級(県庁)の一発勝負。


もし落ちてたら、おそらくパニックだったでしょうね。

あとのことなんか何も考えてなかったので(笑




しかし、今思えば、よくそんな危ない橋を渡ったなと。







公務員試験を目指すにあたっては、就職先の保険がかけづらい

これがものすごいネックなんです。


理由2:今の時代、官公庁のほうがブラック

言葉は悪いですけど、どうせ仕事への思いがないなら、楽な仕事をしたいですよね。




じゃあ、とりあえず公務員・・・というのが世間のイメージですが、それは大きな勘違い。




役所では、土日出勤、深夜残業なんて当たり前

残業代も申請すればもらえるのですが、遠慮しなくちゃいけない風潮が根付いている自治体も少なくありません。


セクハラパワハラもだいぶ減っていますが、まだ一部化石みたいな職員がいるのも実情。

暴言を吐かれる、怒鳴られるとかいうのも珍しくはありません





「働き方改革」とはよくいわれますが、官公庁の腰はすごく重たい。

民間企業の3歩後をついていっている感じです。

まだまだ、昭和な働き方が残ってます。





つまり、官公庁の労働環境は悪いです(T-T)

どうせなら、ホワイト企業を探して就職しましょう。


理由3:民間→公務員の転職は多いが、逆はほぼない

民間から公務員に転職する人は、たくさんいます

最近では、民間経験者採用枠も拡大されてるようですし、これからもっと増えていくでしょう。




民間で営業したり、SEしたり、マーケティングをしたりしていた経験って、公務員になっても活きるんですよ。

古臭い公務員の働き方に新しい風を吹き込んでくれます。

とくに前職がSEだった人は、公務員としても活躍しますね。公務員は事務仕事が多いので、パソコンスキルはかなり重宝されます。




だから、官公庁としても、即戦力になる民間経験者を欲しているんです。




つまり、民間企業から公務員への転職は簡単ということ。

いつでも方向転換可能。






逆に、公務員から民間企業に転職する人はほとんどいません

何千人という職員がいても、一年に、数人レベルでしょう。




周りが誰もやめないから、辞める必要性を徐々に感じなくなるんですよね。

公務員の仕事が好きじゃなくても、ダラダラ続けてしまう。

役所は、そんな中年職員であふれています。




あと、公務員の仕事は民間で活かせないことがほとんど

これは後述しますが、公務員→民間の転職を妨げている大きな要因になります。






なので、まずは民間企業に就職して、違うなって思えば、公務員に転職したらいいんです

公務員→民間はものすごくハードルが高いということを覚えておいてください。


理由4:「公務員の仕事は潰しが効かない」は本当

公務員の仕事は潰しが効かないので、転職に不利です。

10年働いて、これは本当に痛感しています。




公務員の仕事は基本的に事務仕事なので、誰でもできるものばかり


そのなかでも専門性を高められたらいいのですが、公務員は3年程度で異動してしまう。

なので、特定の分野を極めることはできません





私が実際身についたなと思えるスキルは、少しの法律知識と文書作成能力くらいです。

しかし、これらも公務員特有の癖があります。

地方自治法の知識なんて、民間企業では必要ないですよね。

真面目な文書を作れる能力よりも、セールスライティングの能力のほうが求められてますよね。




結局、公務員として身につけた能力は公務員の世界でしか使えない

公務員としてキャリアを積むほど、器用貧乏になります。


しかし、民間からそんな人材は求められていません。

中途採用に求められるのは、即戦力となる人物

ですが、それに応えられる能力を、公務員は身につけられません。





なので、将来的に転職も視野に入れている人は、民間企業でスキルアップすることが近道になるでしょう。



※理系が目指せる技術職なら話は別。技術職は専門性を追求できます。




公務員に向いている人の特徴

公務員に適性がある人

明確なビジョンがなければ民間企業への就職をおすすめしますが、もちろん、公務員を目指したほうがいいケースも存在します。


ここからは、公務員に向いている人の特徴が解説するので、自分の考えや性格と照らし合わせながら、参考にしてみてください。

なにより安定した生活を送りたい

なによりも、就職先に安定を求める人は、公務員を目指しましょう

公務員よりも、安定している就職先はありません。


まず、犯罪を犯さない限りクビにならない

どんなに仕事ができなくても、怠慢であっても、昇進が止まるだけです。

必ず、働く場所は用意してもらえます。

メンタルをやられても、身体的なけがを負っても、見放されることはありません。


さらに、給料も必ず支給される

周りがどんなに不景気でも、公務員の給料が大きく下がることはありません。

コロナ禍においても、公務員は無傷です。

公務員の給料は決して高くはありませんが、生活するには十分な額です。

公務員に就職さえできれば、くいっぱぐれることは一生ないと考えていいでしょう。


仕事内容ややりがいよりも、安定を求めるなら、まちがいなく公務員が最適です。

公的な仕事に携わりたい

公務員の仕事は、民間とは明らかに異なります。

なぜなら、利益を追求しなくてもいいからです。


多くの住民が幸せになるための取り組みが仕事になります。


例えば、社会的弱者を救うこと。

慈善活動やボランティア、NPO活動の一環で行う企業・団体はありますが、仕事として取り組めるのは公務員だけです。

公営住宅を運営したり、生活保護の支給を行ったり、母子家庭への支援を行ったり、、、行政でなければできないことはたくさんあります。


金銭的なリターンを考えず、人のため、地域のために働きたいと、心から思えるのであれば、公務員ほどやりがいを感じられる仕事はほかにないでしょう。

ノルマのない仕事がしたい

公務員の仕事には、ノルマはありません

他者との競争を嫌う人にとって、大きな魅力に感じられるポイントでしょう。


公務員の仕事には、これを達成しないと出世できないとか、給料が下がるとかいった明確な基準がないのです。


そもそも、売り上げとは無関係な仕事なので、ノルマの設定ができないんですよね。



ノルマがあると、人間の嫌な部分も見え隠れしてします・・・。

ギスギスせずに平穏に働きたい人にも、公務員の仕事は適しているといえるでしょう。


私も他人と比較されるのがすごく嫌なので、ノルマがないのはありがたかったですね。自分の自身が持てない人にとっては、ノルマは恐怖でしかありません。。。


まとめ:譲れない信念があるなら公務員、それ以外は民間企業へ

将来に向かって意気込む人

では、この記事のまとめです!


◆こだわりがないなら公務員よりも民間企業に就職するべき
 ・公務員の労働環境はイメージほどよくない
 ・民間→公務員の転職は余裕。その逆はハードル高め
 ・公務員になっても将来役立つスキルは身につかない
◆「安定がほしい」「公的な仕事がしたい」「ノルマは嫌」という人は公務員一択

公務員になったら、基本的に、そのまま一生を終えると考えておいていいでしょう。

 
公務員として一生を終えるつもりがない人は、まず、民間への就職がおすすめです。

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